InMode BodyFXとは何か2026.03.07
脂肪細胞に直接アプローチする高周波治療
ボディラインを整える治療には、脂肪吸引のような外科的治療と、機械を用いた非外科的治療があります。その中でもInMode BodyFXは、脂肪細胞そのものに作用する点で特徴的な医療機器です。
BodyFXは、高周波(Radiofrequency)による組織加温と高電圧パルスによる電気刺激を組み合わせることで、脂肪細胞に直接ダメージを与える治療です。単に脂肪を一時的に小さくする痩身機器とは異なり、脂肪細胞に生物学的変化を起こすことを目的としています。

高周波による脂肪組織の加温
BodyFXの治療では、まず高周波エネルギーによって皮下組織を加温します。一般的に皮下脂肪は約40〜43℃程度まで温められ、この温度帯では血流が増加し、脂肪組織の代謝が活性化します。
脂肪組織が温められると、脂肪細胞はエネルギー的に不安定な状態になります。さらに、BodyFXでは陰圧吸引により脂肪組織を持ち上げることで、エネルギーがより効率的に脂肪層に集中するよう設計されています。

電気パルスによる脂肪細胞へのダメージ
BodyFXの特徴は、高周波だけではなく**高電圧パルス(High Voltage Pulses)**を併用する点です。
この電気刺激によって脂肪細胞膜の透過性が変化し、細胞にダメージが加わります。
その結果、脂肪細胞は**アポトーシス(細胞死)**と呼ばれる生理的な細胞死のプロセスを起こすと考えられています。破壊された脂肪細胞は、その後リンパ系や免疫細胞によって徐々に処理されていきます。
つまりBodyFXは、脂肪細胞のサイズを一時的に小さくする治療ではなく、脂肪細胞の数を減らすことを目的とした治療と考えることができます。

BodyFormaとの違い
同じInModeの機器でも、BodyFXとBodyFormaは目的が異なります。
BodyFormaは高周波による組織加温を中心とした治療で、主な目的は皮膚のタイトニングです。
高周波によって真皮のコラーゲンが収縮し、さらにコラーゲンの新生が促されることで、皮膚の引き締め効果が期待できます。
そのためBodyFormaは、脂肪減少というよりも
・皮膚のたるみ
・軽度の皮膚余剰
・ボディラインの引き締め
といったケースに適しています。

Morpheus8(モーフィアス8)との違い
Morpheus8は、BodyFXやFormaとは作用する組織が異なります。
この機器はRFマイクロニードル治療であり、皮膚に微細な針を挿入して真皮から皮下層に高周波を流す治療です。
その結果、
・コラーゲンリモデリング
・線維組織の収縮
・皮膚の引き締め
といった効果が期待できます。
つまりMorpheus8は脂肪を減らす治療ではなく、皮膚や線維組織の質を改善する治療です。

脂肪吸引との医学的な違い
脂肪減少という観点では、脂肪吸引が最も確実な治療です。
脂肪吸引はカニューレを用いて脂肪細胞を物理的に取り除くため、脂肪量を大きく減らすことが可能です。
一方、BodyFXは外科手術ではないため、脂肪減少の量は脂肪吸引ほど大きくありません。しかし、手術を伴わない形で脂肪細胞に直接アプローチできる点が大きな特徴です。
そのため臨床的には
脂肪量が多い場合には脂肪吸引
軽度の脂肪ボリュームにはBodyFX
というように使い分けられることが多くなります。
また脂肪吸引後の治療として
・残存脂肪の調整
・軽度のボリューム修正
・ボディラインの微調整
といった目的でBodyFXを併用するケースもあります。

ボディ治療で重要な考え方
ボディラインを整える治療では、単純に脂肪を減らすだけでは理想的な結果にはなりません。
重要なのは、
脂肪
皮膚
筋肉ライン
この3つのバランスです。
脂肪量の調整には脂肪吸引やBodyFX、
皮膚の引き締めにはFormaやMorpheus8などを組み合わせることで、より自然で美しいボディラインを作ることが可能になります。
まとめ
InMode BodyFXは、高周波による組織加温と電気パルスを組み合わせることで、脂肪細胞に直接作用するボディ治療です。脂肪細胞の数にアプローチする点で、従来の痩身機器とは異なる特徴を持っています。
一方で、脂肪吸引のような外科治療と比較すると脂肪減少量には限界があります。そのため、患者の体型や目的に応じて治療法を選択することが重要です。
ボディデザインでは、脂肪だけではなく皮膚や組織の状態も含めて総合的に評価し、適切な治療を組み合わせることが、自然で美しいボディラインを作るための鍵となります。