ハイブリッド豊胸と喫煙 ― 見逃せない重大リスク2026.02.14
「豊胸後にタバコは吸っても大丈夫ですか?」
外来でしばしばいただく質問です。
結論から申し上げると、豊胸と喫煙は極めて相性が悪いと言わざるを得ません。
少し強い表現になりますが、
豊胸をしてタバコを吸うことは、水着で蜂の巣にハチミツを取りに行くくらいリスキーです。
しかも、自分が吸わなくても副流煙でも同様の影響を受けます。
なぜ喫煙がこれほど危険なのか
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、血流を著しく低下させます。
豊胸手術、特に脂肪注入を含むハイブリッド豊胸では、術後の血流が結果を大きく左右します。
血流が悪くなると、
- 傷の治りが遅れる
- 脂肪の定着率が低下する
- しこり(脂肪壊死)が増える
- 感染リスクが高まる
- バッグ豊胸における皮膜拘縮のリスクが上昇する
といった問題が一気に表面化します。

ハイブリッド豊胸では“リスクが掛け算”になる
ハイブリッド豊胸は、
- シリコンバッグ
- 脂肪注入
を組み合わせる術式です。
それぞれ単体でも侵襲性のある手術ですが、組み合わせることでデザイン性と質感は向上します。一方で、血流障害が起きた場合のダメージはより大きくなります。
喫煙が加わることで、
- 傷跡
- しこり
- 皮膜拘縮
- 感染
これらすべてのリスクが“跳ね上がる”可能性があります。
「少しくらいなら大丈夫」
「電子タバコなら問題ない」
そう考えたくなる気持ちは理解できますが、医学的には安全とは言えません。
術前・術後の禁煙は“最低条件”
当院では、豊胸を受けられる方には
- 術前の禁煙
- 術後の禁煙
を強くお願いしています。
理想は、術前少なくとも数週間、術後も安定するまで完全禁煙。
そして可能であれば、そのまま一生タバコをやめることです。
豊胸は単なるサイズアップではありません。
体に新しい組織を迎え入れ、定着させ、長期的に美しさを保つ医療です。
その結果を守るためにも、喫煙というリスク因子を排除することは、患者様ご自身の未来を守る選択でもあります。
美しいバストラインを手に入れるために。
そしてその結果を長く維持するために。
禁煙は“オプション”ではなく、“責任ある選択”です。