【バスト下垂(乳房下垂)に対する治療選択肢:医学的に正しい考え方】2026.02.26
バストの下垂(乳房下垂)は、加齢だけでなく、体重変動・妊娠授乳・皮膚弾力の低下など、多くの原因で起こる“解剖学的変化”です。
医学的には、下垂に対する治療法は 「ボリュームを足す」 か 「余った皮膚を切除する」 の2つしかありません。
■ なぜバストは下垂するのか?(原因)
以下のようなケースでは、乳房皮膚が伸び、支持靭帯(クーパー靭帯)が緩み、下垂が生じます:
- ダイエットで10kg以上減量した
- 産後に張っていたバストが一気に萎んだ
- 加齢により皮膚弾力が低下した
- 脂肪量の減少に対し、皮膚量が過剰になった
これらにより、皮膚が余り、上部が削げて下垂して見えるようになります。
■ 軽度の下垂:ボリューム追加で“上がって見せる”ことは可能
軽度の下垂であれば、
- シリコンバッグ豊胸
- 脂肪豊胸
- ハイブリッド豊胸
などにより、バスト上部にボリュームを足すことで、下垂が改善したように“見せる”ことが可能です。
あくまで“見た目の矯正”であり、余った皮膚が根本的に改善されるわけではありません。
■ 中程度〜高度の下垂:皮膚の切除(マストペクシー)が唯一の根本治療
皮膚が大きく余っている場合、ボリュームを足しても下垂は改善しません。
医学的には、
→ 皮膚を切除して、乳頭・乳房を上に吊り上げる “マストペクシー(乳房吊り上げ術)” が唯一の根本治療
となります。
マストペクシーでは、以下の変化が得られます:
- 乳頭位置を適正位置に戻す
- 余剰皮膚を切除し、皮膚の “シワシワ感” を改善
- 上部ボリュームの形を整える
ただし、デザインにより差はあるものの、
必ず皮膚切開による傷跡は残る
という点が最大のデメリットです。

■ 48歳女性の症例について
今回の症例は、48歳の女性で、
「下垂したバストのシワシワ感を改善したい」というご希望のもと、
シリコンバッグ豊胸を選択しています。
中〜高度の下垂ではマストペクシーが必要になる場合もありますが、
患者様のご希望や傷跡の許容度を踏まえ、
“切開をしない範囲でできる最善策”としてシリコンバッグ豊胸を行っています。
このように、
下垂に対する治療選択は、医学的な適応 × 傷跡許容度 × 仕上がりの希望
の3つを総合的に判断する必要があります。

■ 傷跡 vs. 仕上がり —— これは医学的にも“トレードオフ”
乳房下垂の治療は、
- 切らずにできる方法(ボリューム追加)
- 切って根本から治す方法(皮膚切除)
のどちらを選ぶかに尽きます。
切開をすれば劇的に形は変わるが、必ず傷が残る。
切開を避ければ、劇的改善は難しいが、傷跡リスクはゼロに近い。
これは医学的にも避けて通れない、明確なトレードオフです。
■ 最も大切なこと:術式選択の“正しい理解”と“納得”
バストの見た目を整えるためには、
「どこまで改善したいのか」
「傷跡をどこまで許容できるか」
という価値観の整理が非常に重要です。
AVAN TOKYO では、医学的に正しい適応を踏まえ、
患者様の希望に沿った最適解をご提案します。