LINE予約
Columnコラム

脂肪吸引の術前マーキングはなぜ立位で行う?姿勢で変わる皮下脂肪分布と重力の影響を医師が解説2026.07.23

「同じ体重・同じ体型なのに、なぜ仕上がりに大きな差が生まれるのか?」——その答えの多くは、実は手術そのものよりも、手術直前に行われる脂肪吸引術前マーキングの精度に隠れています。ボディの立体は姿勢によって刻一刻と変わり、寝た状態と立った状態では脂肪の分布・皮膚の張り方・骨格ラインの見え方がまったく違います。本コラムでは森脇医師が、脂肪吸引術前マーキングを「なぜ立位で行うのか」「姿勢で何が変わるのか」を医学的に解説します。

この記事の要点

・脂肪吸引術前マーキングは、必ず立位で行うことが世界標準とされている

・姿勢が変わると皮下脂肪は重力で移動し、仰臥位(寝た状態)では正確なライン設計ができない

・立位・座位・前屈位を組み合わせて、動的なボディラインを把握するのが精度の鍵

・マーキング精度は術後の凹凸・左右差リスクを大きく左右する

・AVAN TOKYOでは複数姿勢での確認と写真解析を組み合わせ、術前デザインを徹底している

術前マーキングとは何か?

術前マーキングとは、手術直前に患者様の身体へ直接ペンで「吸引する部位」「残す部位」「境界線」「切開孔(ポート)の位置」を描き込む作業のことです。医師はこの図面をもとに、皮下組織のどの層を、どの方向へ、どれだけ吸引するかを判断します。単なる目印ではなく、術中は皮下がチュメセント液で膨らみ正確なボリューム感が把握しづらくなるため、マーキングは「手術の設計図であり羅針盤」ともいえる存在です。

脂肪吸引 術前マーキング 立位 デザイン AVAN TOKYO

脂肪吸引術前マーキングを立位で行う医学的理由

なぜ、わざわざ立った状態でマーキングをするのか。理由は明確で、皮下脂肪は重力の影響を強く受ける組織だからです。仰向けになった瞬間、腹部の脂肪は左右へ広がり、二の腕は肩側に流れ、太ももの脂肪は前方にたるみます。しかし日常生活で他者から見られるのは立位・座位の姿であり、寝ている姿ではありません。仕上がりを「生活の中で映える美しさ」に近づけるためには、立位における脂肪分布を基準にする必要があるのです。

姿勢によって変わる皮下脂肪の見え方

姿勢を変えることで、同じ人でも脂肪の輪郭は驚くほど変化します。

・立位:重力で下方向に落ち着いた状態。もっとも自然な脂肪分布で、日常見えるシルエットと一致します。

・座位:下腹・裏もも・脇腹の「圧縮された盛り上がり」が顕在化し、隠れていたポケットが見えます。

・前屈位:背中・腰・お尻上部の段差が視覚化され、ライン修正の重要な目印になります。

・仰臥位:脂肪が左右に分散し、実際より量が少なく見えることが多く、単独評価はリスクがあります。

これらを組み合わせて評価することで動的なボディラインが立体的に把握でき、「どこを吸ってはいけないか」がむしろ明確になります。脂肪吸引術前マーキングは「取る場所」の設計以上に、「残す場所」の設計が重要ともいえます。

マーキング精度が仕上がりを左右する理由

術中、チュメセント液を大量に注入すると皮下は数センチ単位で膨らみ、境界線は肉眼で見えにくくなります。麻酔で寝ている患者様の姿勢もわずかに変化します。この状態で「感覚だけ」で吸引を進めれば、深さや境界の誤認が起こりやすく、凹凸・左右差・過吸引の一因となります。事前に立位で描かれた線は「戻ってくる目印」となり、術中判断のブレを最小化します。術後の経過について、より詳しくは脂肪吸引の関連コラム一覧はこちらもご参照ください。また、美容外科の安全基準については日本美容外科学会の情報も参考になります。

AVAN TOKYOの脂肪吸引術前マーキングへのこだわり

AVAN TOKYOでは、単に境界線を描くだけではなく、患者様に立位・座位・前屈位・後屈位を取っていただき、脂肪の落ち方を段階的に評価します。さらに術前写真を複数角度で撮影し、肩峰・肋骨下縁・上前腸骨棘・大転子といった骨格ランドマークを基準点として描き込みます。ここまで細部を詰めるからこそ、立体的で自然な仕上がりが再現しやすくなります。ただし効果や仕上がりには個人差があり、皮膚の質・脂肪層の厚さ・骨格構造によって適応と限界は必ず存在します。この点を過大に約束するクリニックには注意が必要です。

よくある質問

Q. 脂肪吸引術前マーキングはどのくらい時間がかかりますか?

症例により異なりますが、AVAN TOKYOでは10〜30分ほどかけて丁寧に行います。広範囲や修正症例では、さらに時間を確保することもあります。

Q. マーキングは消えたりしないのですか?

術前マーキングには専用の油性ペンを使用します。消毒液や術中の摩擦で薄くなる可能性があるため、深めに描き、要所には二重線や矢印で補強するのが一般的です。

Q. 自分でマーキング内容を確認できますか?

はい。当院では鏡の前で医師と一緒にラインを確認し、患者様が納得された上で入室していただきます。この合意プロセスも安全のために重要と考えています。

Q. 仰臥位だけでマーキングするクリニックもあるようですが?

国内外を問わず、立位マーキングが世界標準です。仰臥位のみで行うと重力の影響を無視した設計になりやすく、仕上がりの再現性が下がるリスクがあります。

Q. マーキング後にデザインを変更することはできますか?

可能ですが、手術直前の大きな変更は麻酔管理・時間管理の面で望ましくありません。当院ではカウンセリング段階から段階的にすり合わせを行い、当日は微調整に留められる状態を目指します。

──────────────

関連記事

【監修】森脇 進 / Shin Moriwaki(監修医師)

日本美容外科学会(JSAS)会員 / American Academy of Aesthetic Medicine 会員

米国医師免許資格(ECFMG certificate)

──────────────

📍AVAN TOKYO 銀座脂肪吸引クリニック

AVAN TOKYO GINZA LIPOSUCTION CLINIC

English / 中文 / Tiếng Việt 対応可能

ご予約・ご相談は

DM / LINE / Website / Phone より承っております。