コラム

幹細胞培養上清液(エクソソーム含む)× Morpheus82026.02.14

― サイトカインに着目したドラッグデリバリーによる皮膚・毛髪再生医療 ―

再生医療領域において、近年特に注目されているのが**幹細胞培養上清液(Stem Cell Conditioned Media: SCCM)**に含まれる「サイトカイン」の作用です。

エクソソーム単体の作用機序については、現在も研究が進行中であり、すべてが解明されているわけではありません。一方で、幹細胞培養上清液に含まれる各種サイトカイン(成長因子・抗炎症因子など)の生理作用については、基礎研究および臨床研究で一定の知見が蓄積されています。

AVAN TOKYOでは、これらの**“サイトカインの局所濃度”に着目し、Morpheus8を用いたドラッグデリバリー療法**を導入しています。

なぜ「サイトカイン」なのか

幹細胞培養上清液には、以下のような成分が含まれます。

  • EGF(上皮成長因子)
    表皮細胞の増殖促進、ターンオーバー改善
  • IGF-1(インスリン様成長因子)
    毛母細胞の活性化、コラーゲン産生促進
  • VEGF(血管内皮成長因子)
    血管新生の誘導、局所血流の改善
  • TGF-β(トランスフォーミング増殖因子)
    創傷治癒の促進、炎症制御

これらは本来、創傷治癒や組織修復の過程で体内から分泌される生理活性物質です。

加齢や慢性炎症によって低下した皮膚・毛包環境に対し、局所へ直接補うことで、

  • 真皮リモデリング
  • 線維芽細胞活性化
  • 毛包周囲血流改善
  • 炎症環境の正常化

といった反応を引き出すことが期待されます。

Morpheus8によるドラッグデリバリーの意義

従来、上清液や成長因子は点滴や表面塗布で投与されることもありましたが、全身投与では局所濃度が希釈されるという課題があります。

Morpheus8は、マイクロニードルと高周波(RF)を組み合わせた医療機器です。

  1. 真皮〜皮下に微細な穿孔(micro-channel)を形成
  2. 同時にRFでコラーゲン再構築を促進
  3. 形成された経路を通じて上清液を局所へ浸透

これにより、必要な層に、必要な濃度でサイトカインを届けることが可能になります。

特に1mm前後の設定では、

  • 真皮上層〜中層への直接作用
  • コラーゲンリモデリングと成長因子作用の相乗効果

が理論的に期待できます。

皮膚への応用

サイトカインを真皮へ局所投与することで、

  • ハリ・弾力の改善
  • 毛穴縮小
  • ニキビ瘢痕のリモデリング
  • 小ジワ改善
  • くすみの軽減

など、真皮構造の質的改善を目指します。

単なるボリューム付与ではなく、組織レベルでの再構築を狙う点が特徴です。

頭皮・毛髪への応用

毛包は血流と成長因子の影響を強く受ける組織です。

IGF-1やVEGFを局所に届けることで、

  • 毛周期の正常化
  • 休止期毛包の活性化
  • 細毛の太化
  • 頭皮炎症の抑制

といった環境改善が期待されます。

内服治療や外用薬と併用することで、より安定した毛髪再生環境を整えることが可能です。

再生医療におけるAVAN TOKYOの姿勢

再生医療は非常に可能性の高い分野である一方、

過度な期待や誇張表現が先行しやすい領域でもあります。

当院では、

  • 科学的根拠に基づいたプロトコル設計
  • 適応の厳格な判断
  • 過剰な表現を避けた現実的説明

を徹底しています。

幹細胞培養上清液(エクソソーム含む)は「万能治療」ではありません。

しかし、サイトカインの局所ドラッグデリバリーという観点では、極めて理にかなったアプローチです。

まとめ

Morpheus8 × 幹細胞培養上清液は、

  • 真皮再構築
  • 血管新生誘導
  • 抗炎症作用
  • 毛周期改善

を同時に狙う、次世代の局所再生医療です。

流行ではなく、組織生物学に基づいた治療選択として。

AVAN TOKYOは、世界基準の再生医療を、日本の患者様へ還元していきます。