コラム

男性の脱毛症と女性の脱毛症は、同じようでいて実は違います2026.03.13

脂肪幹細胞培養上清液がもたらすメリットとは

「最近、髪が薄くなってきた」

そう感じたとき、多くの方は“脱毛症”をひとまとめに考えがちです。

しかし実際には、男性の脱毛症と女性の脱毛症では、進行の仕方も、毛包で起きている変化も、治療で重視すべき点も異なります。まず原因を見極めることが、適切な治療の第一歩です。 

AVAN TOKYOでは、この違いを丁寧に見極めたうえで、毛包がまだ残っている段階に対して、脂肪幹細胞培養上清液を用いた再生的アプローチを提案しています。

ただし、これは“どんな脱毛にも効く万能治療”ではありません。どのタイプの薄毛に向いているのかを理解したうえで使うことが、満足度の高い治療につながります。 

男性の脱毛症は「生え際」と「頭頂部」が典型です

男性の脱毛症で最も多いのは、いわゆる**男性型脱毛症(male pattern hair loss / AGA)**です。

典型的には、生え際が後退したり、頭頂部が薄くなったりしながら、時間をかけて進行していきます。AADでも、男性型脱毛症はゆっくり進み、receding hairline や bald spot on the top of the head が代表的と説明しています。 

この背景には、アンドロゲン感受性と毛包のミニチュア化があります。

つまり毛包そのものが急になくなるのではなく、毛がだんだん細く短くなり、最終的に十分な太さの毛を作れなくなっていくのが本質です。だからこそ、男性の薄毛では「これ以上細くならせないこと」と「弱った毛包をどこまで立て直せるか」が重要になります。 

女性の脱毛症は「全体のボリューム低下」として見えることが多いです

一方、女性で多いのは**女性型脱毛症(female pattern hair loss: FPHL)**や、**休止期脱毛(telogen effluvium)**を背景とした、びまん性の薄毛です。

女性型脱毛症では、男性のように一気に生え際が後退するより、分け目が広がる、頭頂部の密度が落ちる、全体のボリュームが減るといった形で現れることが多いとAADは説明しています。 

また女性では、産後、急なダイエット、発熱、ストレス、鉄欠乏、甲状腺異常などをきっかけに、休止期脱毛として一時的に大量の毛が抜けることもあります。AADでも、telogen effluvium は強いストレスイベントのあとに起こる“excessive shedding”として説明されています。 

つまり女性の薄毛は、

「男性のような典型的AGAだけ」ではなく、

ホルモン変化、栄養、全身状態、ストレスなどが複雑に絡みやすいのが特徴です。

このため、見た目は同じ“薄毛”でも、診断を飛ばして同じ治療をしてしまうと、十分な結果が出にくくなります。 

男性と女性で、医学的に何が違うのか

大きな違いは、薄くなり方と病態の主役です。

男性では、アンドロゲン感受性の高い部位で毛包がミニチュア化しやすく、前頭部や頭頂部にパターンをもって進行します。女性では、同じように毛包の小型化があっても、よりびまん性に見えたり、休止期脱毛が重なったりしやすく、全体の密度低下として現れやすいのが特徴です。 

もう一つ重要なのは、女性では「脱毛症に見えるが、実は別の原因が隠れている」ことが比較的多い点です。

そのため、女性の薄毛ではとくに、単に発毛治療を始めるのではなく、背景因子を確認しながら治療方針を決めることが大切です。 

脂肪幹細胞培養上清液とは何か

脂肪幹細胞培養上清液は、幹細胞そのものを入れる治療ではありません。

脂肪由来幹細胞が培養中に分泌した成長因子、サイトカイン、シグナル分子を含む上清成分を利用し、毛包周囲の環境を整える考え方です。レビューでは、VEGF、HGF、IGF-1、PDGF、bFGF など、血流や細胞増殖、毛包環境に関わる因子が関与する可能性が示されています。 

つまり、これは“急に髪を増やす魔法の液体”ではなく、

弱っている毛包が働きやすい頭皮環境をつくる再生補助治療と考えるのが正確です。

毛包がまだ残っている段階の薄毛ほど、理論的に相性がよい治療です。 

男性の脱毛症に対するメリット

男性型脱毛症では、毛包は残っていても、だんだん細く短い毛しか作れなくなります。

脂肪幹細胞培養上清液は、このような毛包に対して、毛周期の立て直し、毛乳頭細胞まわりの環境改善、微小循環のサポートといった面からプラスに働く可能性があります。近年のレビューでも、AGAに対する幹細胞由来治療は有望な補助療法と位置づけられています。 

また、ADSC-CM を使った研究では、男性AGAで毛髪再生の改善が報告されており、ミノキシジルとの併用を含めた検討も行われています。

ただし現時点では、標準治療を完全に置き換える治療というより、既存治療を補強する再生的アプローチとして理解するのが適切です。 

女性の脱毛症に対するメリット

女性では、分け目の広がりや全体の密度低下に対して、今ある毛包をどれだけ守り、弱った毛をどこまで太くできるかが非常に重要です。

脂肪幹細胞培養上清液は、女性型脱毛症のように毛包が残っているタイプの薄毛に対して、頭皮環境を整えながら、毛のハリ・コシや密度の改善を後押しする可能性があります。女性型脱毛症に対するケースシリーズも、レビューで整理されています。 

さらに、休止期脱毛が長引いているケースでも、原因検索と是正を前提にしつつ、回復を後押しする補助療法として期待されるデータが出始めています。

ただし、産後や強いストレス後の shedding は自然に改善することもあるため、女性では特に「今すぐ再生治療が必要か」を見極めることが大切です。 

AVAN TOKYOが大切にしていること

本当に大切なのは、

男性の薄毛を男性の病態として、女性の薄毛を女性の病態として診ることです。

同じ“発毛治療”でも、男性では進行抑制との組み合わせ、女性ではびまん性の密度低下や背景因子の評価が、より重要になります。 

AVAN TOKYOでは、脂肪幹細胞培養上清液を、単なる流行の治療としてではなく、

毛包がまだ残っている方に対して、頭皮環境を整え、今ある毛を守りながら育てるための再生補助治療として位置づけています。

「最近、髪全体の密度が落ちてきた」

「分け目が気になる」

「生え際と頭頂部の変化が進んできた」

そう感じた段階でご相談いただくことに、大きな意味があります。 

まとめ

男性の脱毛症は、主に生え際・頭頂部を中心に進行するパターン性脱毛が中心です。

女性の脱毛症は、分け目の広がりや全体のボリューム低下として現れやすく、背景因子が複雑です。 

脂肪幹細胞培養上清液のメリットは、

毛包がまだ残っている段階で、毛周期、毛包周囲環境、微小循環をサポートできる可能性があることです。

そのため、男性にも女性にも有望ですが、病態に合わせて使い分けることが何より重要です。