二重あごは顎下だけでは消えない|顎下と首前面の脂肪のつながりを医師が解説2026.06.25
「ダイエットしても二重あごだけが残る」「顎下脂肪吸引を受けたのに、横顔がスッキリしきらない」――そんなご相談がAVAN TOKYOのカウンセリングでは非常に多く寄せられます。実は二重あごは、顎の下にある脂肪だけが原因ではありません。顎下から首前面にかけて連続する皮下脂肪、広頸筋(こうけいきん)のたるみ、深層脂肪、そして加齢による皮膚の弛みなど、複数の要素が層をなして重なることで生まれます。本コラムでは、顎下脂肪吸引「だけ」では二重あごが完全に消えにくい医学的な理由と、本質的な改善のために必要な複合アプローチを森脇医師が解剖学的に解説します。

二重あごの正体──「顎下脂肪」だけではない複合構造
多くの方が「二重あご=顎の下のお肉」と捉えていますが、解剖学的に見るとそれはほんの一部にすぎません。顎下から首前面にかけては、皮下脂肪・広頸筋・深層脂肪(subplatysmal fat)・顎下腺(がっかせん)などが層をなして存在し、これらすべてが横顔のフェイスラインに影響します。特にアジア人は欧米人に比べて下顎の骨格が比較的小さく、首前面に脂肪が乗りやすい傾向があるため、わずかな脂肪でもラインに段差として目立ちやすい体質と言えます。
顎下の脂肪は「2層構造」になっている
顎下の脂肪は、皮膚直下にある浅層脂肪と、広頸筋の下に位置する深層脂肪(subplatysmal fat)に分かれます。一般的な顎下脂肪吸引で扱えるのは浅層が中心で、深層脂肪は神経走行と顎下腺の位置を熟知した医師でなければ安全に扱うことができません。深層脂肪が残ったままだと、せっかく吸引しても横顔のスッキリ感が不十分になります。「吸引したのに思ったより変わらなかった」という相談の多くは、この深層へのアプローチが不足しているケースです。
顎下と首前面の脂肪は「ひと続き」でつながっている
顎の下と首の前面は、皮下組織が解剖学的に連続しています。顎下だけを部分的に吸引すると、首前面の脂肪が手つかずで残り、まるで段差のようにフェイスラインの輪郭が浮いて見えるケースがあります。AVAN TOKYOでは、フェイスラインのデザインを行う際、必ず下顎縁から甲状軟骨の手前までを含めた連続的な吸引を計画します。横顔は「点」ではなく「線」で美しく見せる必要があるためです。
広頸筋(platysma)のたるみが「線状のたるみ」を作る
広頸筋は首前面に広がる薄い膜状の筋肉で、加齢や姿勢の悪化によりこの筋肉が縦に走る帯状のたるみ(プラチスマバンド)として浮き出します。脂肪を取り除いても、広頸筋のたるみが残れば「縦すじタイプ」のラインは改善しません。当院ではボトックス注射、必要に応じて広頸筋形成術(プラチスマプリケーション)を併用することで、この線状のたるみにも対応します。
顎下脂肪吸引だけでは取りきれない3つの理由
カウンセリングで非常に多くいただく「以前他院で顎下吸引したのに二重あごが残った」というお悩み。その背景には大きく分けて3つの理由があります。
1. 首前面の脂肪が残っている
顎下のみの吸引では、首前面に存在する皮下脂肪が手つかずになり、結果として下顎縁の真下に脂肪が垂れ込んだような輪郭が残ります。連続的なデザインこそが、横顔のシャープさを引き出します。
2. 深層脂肪(広頸筋下脂肪)を扱っていない
深層脂肪を安全に吸引するには、顔面神経下顎縁枝の走行・顎下腺の位置・広頸筋下のスペースを正確に把握した上での技術が必要です。経験の浅い術者は深層に踏み込まず浅層のみで終わるため、厚みが残ってしまいます。
3. 皮膚のタイトニングを併用していない
脂肪量を減らしても、皮膚に弾性がなければ「たるみ」として残ります。特に40代以降は、脂肪吸引と同時に皮膚タイトニング(HIFU・RF・モルフェウス8など)を組み合わせることで、輪郭がよりシャープに仕上がります。
二重あごを本気で消すための複合アプローチ
AVAN TOKYOでは、根本改善には「脂肪を取る・たるみを締める・筋肉のラインを整える」の三本柱が必要だと考えています。
- 顎下+首前面の連続的な脂肪吸引(浅層・深層の両方)
- 広頸筋に対するボトックス注射または必要に応じたプラチスマプリケーション
- 皮膚タイトニング(HIFU・RF・モルフェウス8など)
この組み合わせにより、単なる「脂肪除去」ではなく、横顔・首・フェイスラインまでを含めた立体的なリデザインが可能になります。美容外科の安全基準については日本美容外科学会の情報も参照されることをおすすめします。
失敗しないために、最初の診断が最も重要
「顎下脂肪吸引さえ受ければ二重あごは消える」という発想は、残念ながら正確ではありません。実際には、骨格(下顎の長さ・オトガイの突出度)、脂肪の量と分布(浅層・深層)、広頸筋の張り、皮膚の弾性──この4つの要素の積み重ねで横顔の印象は決まります。AVAN TOKYOでは、初回カウンセリングの段階で4つの要素を一つひとつ診査し、不要な手術や過剰な施術を避けながら、本当に必要なメニューだけを組み合わせてご提案しています。
脂肪吸引や豊胸に関するより詳しい解説は、脂肪吸引の関連コラム一覧はこちらからご覧いただけます。
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【監修】森脇 進 / Shin Moriwaki(監修医師)
日本美容外科学会(JSAS)会員 / American Academy of Aesthetic Medicine 会員
米国医師免許資格(ECFMG certificate)
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