電話予約 無料カウンセ
リング予約
LINE相談 アクセス
TOP
Columnコラム

ハイブリッド豊胸の注入量はどう決まる?太もも全周から片胸80mlの設計2026.09.19

ハイブリッド豊胸(シリコンバッグと脂肪注入を組み合わせる術式)を検討される方から、「胸をできるだけ大きくしたいので、脂肪をたくさん採ってたくさん入れてほしい」というご相談を受けることがあります。しかし実際の手術では、採れた脂肪を全量そのまま注入するわけではありません。今回ご紹介するのは30代女性のハイブリッド豊胸で、太もも全周から採取した脂肪を、あえて「片胸80ml」に留めて注入した一例です。ハイブリッド豊胸注入量がどのように決まるのか、実際の数字を追いながら医学的な考え方を解説します。

この記事の要点

・ハイブリッド豊胸注入量は「採れた脂肪を全部入れる」ではなく、生着率と合併症リスクの両方から逆算して決めます

・本症例では太もも全周から800mlを吸引しましたが、処理を経て使える濃縮脂肪は270ml、実際に注入したのは片胸80ml(両胸で160ml)でした

・シリコンバッグ挿入と同時に脂肪を注入する場合、バッグ上の皮下層のスペースが限られるため注入量は控えめに設計します

・太もも全周を採取部位に選ぶと、脂肪量が確保しやすく、同時に下半身のシルエットも整えられます

・術後6ヶ月時点で、注入脂肪の吸収と太ももの拘縮は概ね落ち着き、最終形に近づきます

ハイブリッド豊胸注入量が「片胸80ml」だった理由

今回の症例では、太もも全周(前側からアプローチできる範囲)の脂肪吸引を行い、合計800mlを採取しました。ところが実際に胸へ注入した脂肪は、両胸合わせて160ml(片胸80ml)です。差の640mlはどこへ行ったのか——ここには、脂肪の処理過程で起こる「必然的なロス」と、豊胸手術で守るべき「安全な注入量の上限」という、2つの要素があります。

吸引液から使える脂肪を取り出すまで

脂肪吸引で吸い出した液体には、脂肪細胞のほかに麻酔液(チュメセント液)・出血・破壊された脂肪片・遊離した油分などが混じっています。吸引直後の液をそのまま注入すると、麻酔薬や不純物によって注入部位で炎症が起きやすく、脂肪細胞の生着率も大きく下がります。そのため静置で不純物を沈殿・分離させたのち、遠心分離機で回転させて上澄み(油分)と下層(水分・麻酔液)を除去し、中間層の「純脂肪」のみを取り出します。

本症例では吸引液800mlから純脂肪320mlが得られ、これを短時間・低速の遠心分離にかけて濃縮脂肪270mlに整えました。回転数を上げすぎると脂肪細胞そのものが機械的に壊れて生着率が下がるため、細胞へのダメージを抑えつつ不純物を除去できる条件を選んでいます。ここまでの段階で、吸引液800mlのうち使える脂肪は3〜4割程度まで減るのが通常です。

症例写真

片胸あたりの上限を超えない

270mlの濃縮脂肪が手元にあっても、一度にすべてを両胸へ注入するのは推奨されません。脂肪注入豊胸の生着率は「バストという受け皿の血流量」と「注入した脂肪と生きた組織の距離」で決まります。血流の届く範囲を超えて過剰に注入すると、中心部の脂肪が虚血で壊死し、しこり(硬結)やオイルシスト(油嚢腫)を形成しやすくなります。特にシリコンバッグを同時に挿入する場合は、バッグが皮下組織を内側から押し広げているため、脂肪を安全に置ける層のスペースはさらに限られます。

本症例では、乳腺下にペアル255ccのバッグを留置したうえで、その上を覆う皮下層に片胸80mlを注入しました。80mlは「バッグ上の皮下組織で無理なく生着が期待できる量」として設計した数字です。技術的にはこれを超えて100ml、120mlと注入することも可能ですが、しこり形成・吸収率の悪化・被膜への影響といったリスクが段階的に上がるため、初回は控えめに設計し、必要があれば時期を空けて2回目で追加するほうが結果的に安全です。

太もも全周を採取部位に選ぶ意味

ハイブリッド豊胸注入量を確保するうえで、採取部位の選び方は結果を大きく左右します。今回は「太もも全周」を選択しました。「全周」とは、太ももを前面・内側・外側と360度の視点で捉え、前側からアプローチできる範囲でまんべんなく吸引していく方法です。

太ももを全周で吸引する利点は2つあります。1つ目は「必要な脂肪量を確保しやすい」こと。太ももは体の中でも脂肪量の多い部位で、腕やお腹と比べて採取できる脂肪の総量が大きく、豊胸に必要な量を1回の手術でまかないやすくなります。2つ目は「シルエットが整いやすい」こと。片側面(外側だけ、内側だけ)を集中的に吸引すると、他の面との段差ができて「吸ったところ」と「吸っていないところ」の境界が目立ちがちです。全周で均等に量を減らすと、太もも全体が一回り細くなり、後ろ姿を含めた360度のシルエットが自然にまとまります。

一方で太ももは、腹部などに比べて皮膚が薄く、凹凸が出やすい部位でもあります。そのため、前面・内側・外側で吸引ラインを重ねるように層を変えながら、一箇所に吸引が集中しないよう均一に整えることを意識しました。創部は鼠径部と膝の内側に小さく設定し、傷が目立ちにくい位置から全周にアプローチしています。

症例写真

この症例の治療内容・費用・リスク

治療内容:ハイブリッド豊胸(シリコンバッグ ペアル255cc、腋窩切開・乳腺下挿入 + 脂肪注入 右80ml/左80ml)+ 太もも全周(前側からアプローチできる範囲)脂肪吸引。手術は1回、経過は術後6ヶ月時点。

費用:998,000円(税込・モニター価格)。ハイブリッド豊胸998,000円に脂肪採取1部位(太もも全周の吸引費)を含みます。モニター価格は写真・動画撮影同意が条件で、予告なく終了する場合があります。最終的な合計金額はカウンセリングにて確定します。

主なリスク・副作用:太ももでは腫れ、内出血、痛み、むくみ、皮膚の凹凸・つっぱり感、左右差、色素沈着、小切開部(鼠径部・膝の内側)の傷跡、感染、血腫、しびれ・知覚鈍麻などが生じる可能性があります。胸では、注入脂肪の生着率に個人差があり、石灰化・しこり・オイルシストが生じることがあります。シリコンバッグでは、被膜拘縮、バッグの破損・位置異常、リップリング、感染、乳頭や胸の皮膚の知覚の変化などが起こる可能性があります。バッグは半永久的なものではなく、経過によっては入れ替えや除去が必要になる場合があります。効果には個人差があり、写真は一例です。気になる症状がある場合は自己判断せず担当医にご相談ください。美容外科の安全基準については日本美容外科学会の情報も参照してください。

術後6ヶ月の経過と最終形へ

本症例の術後6ヶ月時点では、太ももの腫れ・内出血は落ち着き、拘縮による硬さも軽減しています。お尻の下から太もも外側にかけての張り出しがすっきりとし、ひざに向かって細くなるラインへと変化しました。全周にわたって吸引しているため、後ろ姿のシルエットも一回り細い印象になっています。

注入した脂肪については、術後3ヶ月から6ヶ月にかけて生着と吸収のバランスが定まり、6ヶ月時点でおおむね最終的なボリュームに近づきます。ここで「思ったより控えめだった」と感じる場合は、時期を空けて2回目の脂肪注入で追加調整することも可能です。逆に、初回で欲張って多量に注入した場合は、しこりや被膜拘縮のリスクが上がり、修正手術も難しくなります。ハイブリッド豊胸注入量の設計では、「一度に完成させる」よりも「安全な範囲で仕上げ、必要なら追加する」考え方が現実的です。

関連する術式や経過については、脂肪吸引の関連コラム一覧はこちらもご参照ください。

よくある質問

Q. ハイブリッド豊胸注入量は多いほど良い結果になりますか?

いいえ、量が多ければ良いというものではありません。バストの血流の届く範囲を超えて注入すると、中心部の脂肪が壊死してしこりやオイルシストの原因になります。特にシリコンバッグを同時に入れる場合は、バッグ上の皮下層のスペースが限られるため、片胸80〜100ml程度が現実的な範囲になります。

Q. 太ももから800ml吸引して、なぜ胸に160mlしか入れられないのですか?

吸引液には麻酔液や血液が混じっているため、そのままでは注入できません。遠心分離で不純物を取り除くと、吸引量の3〜4割程度が「使える濃縮脂肪」として残ります。さらに、両胸に安全に注入できる量には上限があるため、余った脂肪はやむを得ず廃棄することになります。

Q. 太もも全周と部分吸引ではどちらがおすすめですか?

ハイブリッド豊胸のように「脂肪量を確保しながら採取部位のシルエットも整えたい」場合は、全周吸引が向いています。全周で均等に量を減らすことで、後ろ姿を含めた360度のバランスが取りやすくなります。ただし、皮下脂肪の厚みや皮膚の質によって適応は変わりますので、診察でご相談ください。

Q. 太ももの傷は目立ちますか?

太もも全周吸引では、鼠径部(脚のつけ根)と膝の内側に数ミリの小さな切開を作ります。時間の経過とともに徐々に目立たなくなりますが、体質によっては色素沈着や肥厚性瘢痕が出ることがあります。傷の位置は下着や膝の折れ目に隠れる場所を選んで設計しています。

Q. 術後6ヶ月で最終形と考えてよいですか?

太もものシルエットと注入脂肪のボリュームは、おおむね6ヶ月時点で落ち着き、最終形に近づきます。ただし、シリコンバッグの馴染みや被膜の成熟にはさらに時間がかかるため、1年程度は経過を見ていただくと安心です。

──────────────

料金・症例写真・よくある質問は ハイブリッド豊胸の施術ページ太ももの脂肪吸引の施術ページ をご覧ください。

関連記事

【監修】森脇 進 / Shin Moriwaki(監修医師)

日本美容外科学会(JSAS)会員 / American Academy of Aesthetic Medicine 会員

米国医師免許資格(ECFMG certificate)

──────────────

📍AVAN TOKYO 銀座脂肪吸引クリニック

AVAN TOKYO GINZA LIPOSUCTION CLINIC

English / 中文 / Tiếng Việt 対応可能

ご予約・ご相談は

DM / LINE / Website / Phone より承っております。