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腹部・腰部脂肪でつくるハイブリッド豊胸|ウエストとバストを同時設計する意義2026.09.14

30代女性の一例として、腹部と腰部の脂肪吸引を同時に行いながらシリコンバッグと脂肪注入を組み合わせる腹部腰部ハイブリッド豊胸を実施しました。単純にバストを大きくすることではなく、ウエストのくびれとデコルテからバストトップにかけての立体感を「1回の手術で同時に設計する」ことが本術式の眼目です。この記事では、なぜ腹部・腰部の脂肪をハイブリッド豊胸のドナー部位に選んだのか、術中の判断・脂肪注入の層別配分・術後経過について、監修医の視点からお伝えします。

この記事の要点

・腹部腰部ハイブリッド豊胸は、腹部・腰部の脂肪をドナー部位として採取し、シリコンバッグと脂肪注入を組み合わせて自然な立体感をつくる術式です

・ウエスト(腰・腹)を「引き算」し、バストに脂肪を「足し算」することで、上半身全体の「くびれ×前方投影」を同時にデザインできます

・脂肪の採取部位を1か所に集中させず、腹部・腰部・胸下(副乳周囲)からバランスよく採取することで、ドナー部位の凹凸リスクを分散します

・バッグは「ボリュームと形の骨格」、脂肪は「バッグの輪郭を隠すカバー脂肪」として役割を分担し、皮下・乳腺下・大胸筋内へ層別に配分します

・広範囲吸引を伴うため、麻酔管理・出血量・血栓予防といった全身管理の重要度が上がる術式です

症例の概要(30代女性・広範囲吸引を伴う一例)

30代女性で、「腹部と腰周りの脂肪を落としつつ、同時にバストにも自然な厚みを作りたい」という主訴で来院された一例です。触診では、腹部と腰部(フランクから背腰部)に均一な皮下脂肪の蓄積があり、上半身は比較的痩せ型で胸壁上の皮下組織はやや薄めでした。乳腺量も控えめで、バッグ単独では上縁のエッジが浮きやすいと判断される体型です。この条件は、腹部・腰部から採取した脂肪をバストのカバー脂肪として再配置する腹部腰部ハイブリッド豊胸の適応が良いケースといえます。

なぜ腹部・腰部の脂肪をドナー部位に選んだのか

ハイブリッド豊胸で最も重要なのは、生着に耐えうる「良質な脂肪」を、採取部位に凹凸を残さない形で確保することです。腹部・腰部の皮下脂肪は、太ももや二の腕と比べて脂肪細胞のサイズがそろいやすく、遠心分離で夾雑成分(血液・オイル・チュメセント液)を分けたあとの純脂肪率が比較的安定しやすいという特徴があります。また、腰部の脂肪を吸引することでウエストラインが正面・側面ともに引き締まり、正面から見たとき「くびれ→バスト」への立体的コントラストが強調されるため、豊胸単独よりも仕上がりの印象が大きく変わります。加えて、腹部と腰部を同時に薄く広く吸引することで、単一部位への集中吸引を避け、真皮直下のダメージや面としての凹凸リスクを分散できます。本症例でも、腹部・腰部・胸下(副乳周囲)から均等に採取する設計としました。

症例写真

ウエストとバストを同時にデザインする意義

バストの見え方は「乳房自体の大きさ」だけで決まるわけではなく、周囲との対比で決まります。ウエストが引き締まって見えれば、同じサイズのシリコンバッグでも視覚的にはより大きく・自然に感じられ、反対に胴回りが太い状態でバストだけを大きくすると、上半身が四角い印象になりやすくなります。腹部腰部ハイブリッド豊胸では、ウエスト(腰・腹・フランク)を引き算し、胸に脂肪を足し算することで、上半身全体の輪郭を「くびれ×前方投影」というひとつの立体としてデザインします。この「引き算と足し算の同時進行」こそが、バッグ単独や脂肪吸引単独では得られない、複合手術ならではの価値です。

Motivaバッグと脂肪の役割分担・層別注入の考え方

本症例では、Motiva社の低〜中投影タイプのシリコンバッグを腋窩切開から乳腺下に挿入し、脂肪はバッグ周囲の複数の層(皮下・乳腺下・大胸筋内)に分けて注入しました。バッグは「バスト中央のボリュームと形状の骨格」を担い、脂肪は「バッグ上縁のエッジを隠し、鎖骨下や谷間の自然な曲線を作るカバー脂肪」として働きます。特に痩せ型で胸壁上の皮下組織が薄い方は、バッグ上縁が透けるリップリングが出やすいため、皮下層への丁寧なカバー脂肪注入が仕上がりを大きく左右します。本症例では、右側と左側で皮下・乳腺下・筋層内への配分をあえて変え、術前に確認された左右差(乳腺量・皮下脂肪量・胸郭の形状差)を層構成で吸収しています。左右対称に「同じ量を同じ層に」入れることが正解ではなく、術前の左右差を読み取ったうえで層別の注入量を微調整することが、術中判断の要点です。

症例写真

この症例の治療内容・費用・リスク

・治療内容:全身麻酔下でのハイブリッド豊胸(シリコンバッグの乳腺下挿入+脂肪注入)+腹部・腰部・胸下(副乳周囲)の脂肪吸引

・費用:治療内容・部位・バッグの種類により異なるため、詳細は料金ページをご確認ください

・主なリスク・副作用:内出血、腫れ、浮腫、拘縮、左右差、感染、血腫、漿液腫、被膜拘縮、脂肪壊死、しこり形成、傷跡、知覚異常、血栓症など。効果には個人差があり、写真は一例です。仕上がりや経過は体型・脂肪の質・生活習慣により変わります。

術後経過とダウンタイムで注意したいこと

広範囲吸引を伴うため、術後2〜3日は腹部・腰部の圧迫感・腫れが強く、1週間程度で内出血がピークを迎え、1〜2ヶ月かけて拘縮期に入ります。バスト側は術後1ヶ月ほどは「バッグ+注入脂肪+術後浮腫」により張りが強く、3ヶ月をかけて徐々に自然な柔らかさが戻ってきます。定着した脂肪は自身の脂肪組織として残るため、体重変化に伴って多少のサイズ変動があり得ます。広範囲吸引後の血栓予防のためには、術後早期の適切な離床、弾性ストッキング、十分な水分摂取、指定された圧迫の継続が重要です。美容外科の安全基準については日本美容外科学会の情報も参照ください。脂肪吸引・ハイブリッド豊胸の関連コラム一覧はこちらもあわせてご覧いただけます。

よくある質問

Q. 腹部腰部ハイブリッド豊胸は、腹部脂肪吸引だけを先に受ける場合と何が違いますか?

腹部と腰部を単独で吸引するとウエストは引き締まりますが、バストと上半身の対比は変わりません。ハイブリッド豊胸を同時に行うと、採取した脂肪を「バッグのカバー脂肪」として再配置でき、上半身全体のシルエットを一度の手術で設計できる点が最大の違いです。ただし手術範囲が広くなる分、麻酔管理・術後の圧迫管理・回復期間の負担は大きくなるため、全身状態を踏まえた適応判断が前提となります。

Q. 腹部・腰部の脂肪は、太ももや二の腕の脂肪と比べて豊胸に向いていますか?

どの部位の脂肪も生きた脂肪細胞である点は同じですが、腹部・腰部の脂肪は採取可能量を確保しやすく、遠心分離後の純脂肪の割合が安定しやすい傾向があります。ただし採取部位の選択は、患者様の脂肪分布・希望するボディデザイン・凹凸のリスクを総合して個別に判断します。ドナー部位の凹凸は生着率と同じくらい重要な評価項目です。

Q. Motivaのバッグが選ばれるのはなぜですか?

表面構造や充填ゲルの特性から、被膜拘縮リスクの低減や、より自然な触感が期待されるバッグとして選択されることの多い製品です。ただし、個々の胸郭の幅・高さ、皮下組織の厚み、希望サイズによって最適なタイプは変わります。当院ではカウンセリング時に実物のサンプルを胸に当てて確認したうえで、Demi・Mini・Fullなどのタイプを個別に選定しています。

Q. 腹部・腰部を同時に吸引するのは危険ではありませんか?

広範囲の吸引は、単一部位に比べ麻酔管理・出血量・血栓リスクの観点で負荷が上がります。当院では、術前検査(心電図・血液検査など)による全身評価、術中のバイタル管理、術後の適切な圧迫・早期離床・弾性ストッキング着用など、全身管理を徹底したうえで実施します。持病がある方、抗凝固薬を内服中の方は、単純な適応判断ではなく、休薬プロトコルを含めた個別の検討が必要です。

Q. 術後にバストが硬く感じるのはなぜですか?いつ頃柔らかくなりますか?

術後1ヶ月ほどは、バッグ周囲の被膜形成過程と注入脂肪の浮腫・炎症反応が重なり、バストが張って硬く感じることがあります。3ヶ月頃をかけて徐々に柔らかさが戻ってくるのが一般的な経過です。ただし被膜拘縮・脂肪壊死・しこり形成といったリスクはゼロではないため、痛みや硬さの左右差が急速に強くなる場合は早めのご相談をおすすめします。

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料金・症例写真・よくある質問は ハイブリッド豊胸の施術ページお腹・腰の脂肪吸引の施術ページ をご覧ください。

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【監修】森脇 進 / Shin Moriwaki(監修医師)

日本美容外科学会(JSAS)会員 / American Academy of Aesthetic Medicine 会員

米国医師免許資格(ECFMG certificate)

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