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脂肪注入豊胸全身採取|二の腕・太もも全周から胸へ注入する設計を医師解説2026.10.28

胸のボリュームを自然に増やしたいけれど、太ももや二の腕のラインも整えたい──20代の方からこうしたご相談を受けることが増えています。胸だけの手術では残りの脂肪は変わらず、脂肪吸引だけでは胸のバランスは変わりません。この記事では、太もも全周・二の腕全周・脇肉から脂肪を採取して胸に注入する「脂肪注入豊胸全身採取」の設計について、採取量の配分・注入層の決め方・経過の見方を執刀医の視点で解説します。

監修医師の写真

監修

森脇 進

AVAN TOKYO 銀座脂肪吸引クリニック 院長 プロフィール

先に結論

脂肪注入豊胸と全身の脂肪吸引を同時に行う設計は、太もも・二の腕・脇肉から採取した脂肪を胸へ注入し、ボディラインと胸のボリュームを一度に整える選択肢になります。採取量と純脂肪量は別物で、仕上がりには個人差があります。

一度の手術で上半身と下半身の両方からバランスよく脂肪を採取することで、気になる部位のラインを整えながら、胸に注入するための十分な量を確保できます。全身のシルエットを同時に設計できる点が、この術式の最大の意義です。

脂肪注入豊胸全身採取が「胸」と「全身ライン」の両立の選択肢になる理由

胸のサイズを上げたい、同時に下半身や二の腕のラインも整えたい──このご希望に対する医師としての答えは、「十分な採取量が確保できる体型であれば、上下半身からの同時採取による脂肪注入豊胸全身採取が選択肢になる」というものです。胸だけに手術を限定するより全身のバランスを一度に設計できる一方、採取量が多くなる分、手術時間・体への負担・皮膚収縮の管理に配慮が必要です。

【バストアップの方法の比較】

脂肪注入豊胸(単独採取) 脂肪注入豊胸(上下全周採取) シリコン豊胸
メリット ・ドナー部位を1か所に限定でき侵襲を抑えられる
・自然な触感と見た目を得やすい
・胸と全身ラインを同時に設計できる
・十分な注入量を確保しやすい
・一度で確実なサイズアップが可能
・採取量に依存しない
デメリット ・大量注入が難しく追加手術になりやすい
・採取部位の脂肪量に左右される
・手術時間が長くなる
・複数部位で圧迫着が必要
・自家組織ではないため違和感が出ることがある
・入れ替えが必要になりうる
向いている人 気になる部位が限られている方 胸も体のラインも同時に整えたい方 自家脂肪が少なく大きなサイズを目指す方

理由① 大量採取で両乳房への注入量を確保できる

脂肪注入豊胸では、採取した脂肪のすべてが胸に注入できるわけではありません。採取した脂肪には麻酔液・血液・壊れた細胞などが混ざっており、遠心分離や沈殿で不純物を取り除いた「純度の高い脂肪」のみを注入に使います。採取量と注入可能量には差が生まれるため、片胸に十分な量を入れるには、採取段階である程度まとまった量を確保する必要があります。

理由② 吸引部位のラインが胸の見え方を左右する

胸は単独で見るものではなく、二の腕・肩・脇・胴体のラインと一緒に見える部位です。二の腕の後ろや脇肉が張っていると胸の外側の輪郭が流れて見え、せっかくの豊胸効果が目立ちにくくなります。太ももや二の腕を同時に吸引して全身の輪郭を細くすることで、胸のふくらみが相対的に強調されます。

理由③ 同日採取・同日注入でダウンタイムをまとめられる

脂肪吸引と脂肪注入豊胸を別日に行うと、麻酔・ダウンタイム・圧迫期間が二度繰り返されることになります。全身麻酔のもとで吸引と注入を同じ手術内に収めることで、休みの取り方や圧迫期間の負担を一度にまとめることができます。

当院の症例

太もも・二の腕全周と脇肉から採取して脂肪注入豊胸全身採取を行った症例(20代 女性)

胸のボリュームを自然に増やしたいというご希望に加え、太ももと二の腕のラインが気になるというご相談でした。全身の輪郭を細くしながら、同時にご自身の脂肪で胸を大きくする設計を選択しています。

症例写真

術前の状態は、二の腕は振袖から肩・前面にかけて丸みがあり、太ももは内側から前面・外側まで全周に厚みがありました。脇肉を含めて上半身のラインがなだらかに続いており、胸の外側の輪郭がぼやけて見える状態でした。

症例写真

手術ではまず二の腕と太ももにチュメセント麻酔液を注入し、脂肪をやわらかくしてから吸引を始めました。太ももは脂肪量が多く線維がしっかりしているため、必要に応じて超音波機器(LSSA、Elsa)を併用して脂肪を乳化してから吸引しています。二の腕は振袖・肩・前面・脇肉までを一続きに吸引し、腕から胸の外側までのラインが途切れないように設計しました。

症例写真

採取した脂肪は太ももで2,300ml、二の腕で700ml、合計約3,000mlです。このうち純度の高い脂肪800mlを遠心分離(低速短時間)にかけ、水分や壊れた細胞を取り除いて520mlの注入用脂肪をつくりました。採取量に対して注入量が少なく感じられるかもしれませんが、生着しづらい成分を除いた上で入れることが、しこりや石灰化を減らすために重要です。

症例写真

注入は、乳腺下・大胸筋内・大胸筋下・皮下の4層に分けて少量ずつ分散しました。1か所にまとめて注入するとその中心が血流に乏しくなり、しこりや石灰化の原因になるため、層や方向を変えながら細かく注入することを心がけています。

症例写真

術前からわずかな左右差があったため、右胸にやや多めの脂肪を入れ、注入する層のバランスも調整しました。術前の形を無視して左右等量を入れると、もともとの左右差がそのまま残ってしまうためです。

症例写真

創部は両腋の前と後ろ、両肘、乳頭の下、両鼠径部、両臀部の下に設けた小さな切開です。腋の後ろや臀部の下などは座位でも隠れやすい位置を選んでいます。術後は太もも用のガードルと二の腕用のボレロを着用していただきました。

症例写真

術後3ヶ月の時点で、デコルテから胸の上部にかけてふくらみが出て、谷間のある丸みを帯びた形になりました。二の腕と太もものラインも細くなり、上半身・下半身を含めた全身のシルエットが変化しています。

症例写真

注入した脂肪は、酸素と栄養が周囲の組織から供給されることで徐々に生着していきます。生着の落ち着きは術後3〜6ヶ月で、それ以降は大きさが安定してきます。写真は術後3ヶ月の経過であり、仕上がりは今後さらに落ち着いていきます。

症例写真

術直後は吸引部位のむくみ・内出血があり、太ももや二の腕にはしばらく拘縮と呼ばれる皮膚のつっぱりや硬さが現れます。拘縮は術後1か月頃をピークに現れ、通常3か月ほどかけて徐々に馴染んでいきます。

症例写真

胸の注入部位にも1〜1.5ヶ月ほど張りが続きます。この時期は注入脂肪が実際のサイズより大きく見える時期で、生着の過程で一部が吸収されて落ち着いていきます。

症例写真
施術名 脂肪注入豊胸(太もも全周・二の腕全周・脇肉から採取)
施術内容 太もも全周・二の腕全周・脇肉から脂肪吸引(太ももは必要に応じて超音波機器 LSSA / Elsa を併用)、採取脂肪を遠心分離し、乳腺下・大胸筋内・大胸筋下・皮下の4層に分散注入
写真の時期 術後3ヶ月
費用 費用は料金ページをご確認ください(最終金額はカウンセリングで確定)
主なリスク・副作用 内出血・腫れ・拘縮・左右差・吸引部位の凹凸・注入脂肪の生着不良やしこり・石灰化・感染・一時的な乳頭感覚の変化など

効果には個人差があり、写真は一例です。

太ももと二の腕を同時に吸引して胸へ注入するのは体に負担が大きい?

全身麻酔と採取バランスの管理ができれば一度にまとめられる

採取量が3,000mlになる手術は、循環動態や体液バランスへの影響が無視できないため、全身麻酔のもとで輸液・バイタルを管理しながら行います。チュメセント麻酔液の量や注入速度を適切に設計し、採取量に見合った輸液を行うことで、一度の手術でまとめて行えるケースが大半です。ただし、血液検査の結果・貧血の有無・持病などによっては分割を提案することもあります。

遠心分離すると脂肪量が減るのはなぜ?

水分・麻酔液・壊れた細胞を取り除くために量が減る

採取した脂肪には麻酔液・血液・壊れた脂肪細胞・遊離脂肪酸などの不純物が多く含まれています。これらは注入してもほとんど生着せず、むしろ炎症や石灰化の原因になりやすい成分です。遠心分離(低速短時間が原則)で水分や油分を取り除くことで、生着しやすい層のみを注入に使えるようになります。採取800mlから注入可能脂肪が520mlに減るのは、不要な成分を除いた結果であり、量が減ること自体は好ましい処理と考えています。

太ももはなぜ超音波機器を併用するの?

線維が多い脂肪をやわらかくして採取ダメージを減らすため

太ももは全身の中でも脂肪組織の線維が多く、カニューレだけで吸引しようとすると脂肪細胞に過度な力がかかり、採取した脂肪の生着率が下がる可能性があります。超音波機器(LSSA、Elsa)で脂肪組織をあらかじめ乳化・やわらかくしてから吸引することで、脂肪細胞へのダメージを減らし、注入に使える純脂肪の割合を保ちやすくなります。他の超音波機器と原理は同系統ですが、当院ではエルサ(LSSA)を使用しています。

起こりうるリスク・合併症と予防策

吸引部位の凹凸・左右差・注入部のしこりが代表的なリスク

脂肪吸引側では内出血・腫れ・拘縮・凹凸・左右差が、脂肪注入豊胸側では一部の脂肪が生着せず吸収されること、しこり(オイルシスト)・石灰化・一時的な乳頭感覚の変化・感染などが起こりえます。全周吸引を行うことで片側だけ強く引く状態を避け、注入は4層に分散して1か所あたりの量を減らすことで、しこりや石灰化のリスクを下げる設計にしています。それでもゼロにはできないため、術後の定期診察で経過を確認します。美容外科の安全基準については日本美容外科学会の情報も参考にしてください。

太ももと二の腕の脂肪で胸を大きくしたいと考えたら、まず全身のバランス診察から

脂肪注入豊胸全身採取は、胸を大きくするだけでなく、二の腕・太もも・脇肉のラインを同時に整えることで、全身で見たときのシルエットを再設計できる手術です。採取量を増やすほど胸に入れられるわけではなく、採取した脂肪の純度・注入する層・左右の形の違いを総合的に設計することが仕上がりに直結します。

当院ではカウンセリングで、ピンチテストによる皮下脂肪の量、胸の形・左右差、皮膚の収縮性、既往歴を確認したうえで、ドナー部位の組み合わせと注入量を提案しています。関連する内容は脂肪吸引の関連コラム一覧にもまとめています。

まずはカウンセリングで、ご自身の状態と適した方法をご相談ください。

よくある質問

一度にどのくらいの量を採取して胸に入れられますか?

体格や脂肪の付き方によって異なりますが、一般的には吸引量として3,000〜4,000ml程度まで、胸への注入量は片側200〜300ml程度までが安全性と仕上がりのバランスで現実的な範囲です。採取可能量と注入可能量は別物で、必ずしも採取が多ければ注入も多くなるわけではありません。

太ももと二の腕を同時に吸引すると、どちらかが控えめな仕上がりになりませんか?

当院では採取量が偏らないよう、採取前に部位ごとの目標量を決めてから進めます。胸への注入目標量から逆算して、太ももと二の腕の採取量をバランスよく配分することで、どちらかだけが控えめになる状況を避ける設計にしています。

全周吸引後の圧迫着はどのくらいの期間必要ですか?

太ももは下着型のガードル、二の腕はボレロを使用します。着用期間の目安は術後1週間です。腫れやむくみが残る場合は、夜だけなど着用を続けていただくこともできます。皮膚の収縮と拘縮の経過には個人差があるため、診察でその都度確認します。

注入脂肪はどれくらいの期間で定着しますか?

注入直後から2〜3ヶ月はむくみや炎症性の張りを含んでやや大きく見え、3〜6ヶ月で生着する脂肪と吸収される脂肪が落ち着いて最終的な大きさになります。それ以降は大きな変化は少なくなります。

他院でシリコンバッグを入れていても脂肪注入豊胸はできますか?

可能なケースもありますが、既存のバッグや瘢痕組織の状態、脂肪を注入する層の制限などを事前にエコーで確認する必要があります。入れ替えやバッグ抜去と同時に行うほうが安全な場合もあり、個別の設計がより重要になります。

料金・症例写真・よくある質問は 二の腕の脂肪吸引の施術ページ/太ももの脂肪吸引の施術ページ をご覧ください。

ご相談は、カウンセリング無料です

銀座一丁目駅6番出口から徒歩1分/受付 10:00〜19:00

この記事を監修した医師

監修医師の写真

森脇 進

AVAN TOKYO 銀座脂肪吸引クリニック 院長

徳島大学医学部卒。徳島大学附属病院、東京中央美容外科、Gracia クリニックを経て現職。脂肪吸引の累計執刀5,000件以上(前職を含む)。

日本美容外科学会(JSAS)会員 / American Academy of Aesthetic Medicine 会員 / ECFMG Certificate 取得

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